劇団紹介

1974年、新劇の養成所で知り合った女性6人で結成。
現在は創立メンバー、天光眞弓、芹川藍、葛西佐紀を含め、9名の女性で構成されている。創立当初、全員が役者志望で、作家、演出家がいなかったため、1990年初めまでは劇作、演出を役者全員で行うという独自の創作方法で作品を作り上げた。作・演出のペンネームは「市堂令」。これは「皆でやる」という意味で、芹川藍の口癖「“一同礼で”やろう」をヒントに命名されたものである。「市堂令」はステージで全員が揃って礼をすることとともに、劇団青い鳥の創作精神の一つの象徴となった。
そして、この創作方法は「青い鳥方式」と呼ばれ、演劇界で注目された。

1993年以降は作・演出「市堂令」という形に限らず、公演ごとに創作スタイルを変えてきた。演出は芹川藍を主流とし、劇作は作品ごとにメンバーのそれぞれが手がけている。
現在は全員出演の公演あり、劇団内ユニット公演ありと、様々な形で自在にスタイルを変えて活動を続けているが、全員参加するという「市堂令」の精神はその底に流れている。

作品は、青い鳥独特の世界観に裏付けされたもので、日常の誰しも体験する生活から、宇宙的な空間を感じさせる世界まで広がっていく。また、最近のスモールワールドシリーズでは、役者の息づかいが感じられ、客席と舞台が肉薄する空間で、即興性あふれるスリリングな内容となっている。
オリジナル作品は54本、うち子ども向けの作品は6本。

2006年からは「劇団青い鳥ASOBO塾」を開講。シニア世代を対象とした演劇ワークショップとして始まったが、現在は年齢層を広げている。演劇未経験者のエネルギーを大胆に引き出す演出家、芹川藍の手による演劇塾が、現在は東京、ひたちなか市、大阪と全国へと広がっている。

【受賞歴】
1986年紀伊國屋演劇賞「いつかみた夏の思い出」「青い実をたべた」
1992年東京ジャーナル演劇部門賞「みずみずしい水 みずくさい水」

【書籍】
「なかよし読本―劇団青い鳥の世界 」(白水社)
「青い実をたべた」のための合宿日記、メンバーの座談会。評論家、カメラマン、噺家、劇作家、漫画家のコメント。
「物語 威風堂堂―市堂令戯曲選集 」(白水社)
他に「コンセントメモリー」が収められている。
「青い鳥のチラチラミテル」(白泉社)
HANAKO創刊号から2年間、交代で連載していたエッセイを集めたもの。
「トレパンをはいたパスカルたち〜劇団青い鳥物語〜」(透土社)
ドキュメンタリー作家の久田恵氏による2年間の劇団青い鳥観察とメンバーへのインタビュー。

【ビデオ】
★ビデオ芝居探検隊シリーズ13「ギリアイルに行きたい」(宝島社)1987年
★「女性だけの劇団30年の歩み〜それから青い鳥はどう飛んだ」劇団青い鳥2003年製作監督天衣織女。結成30年を記念して作られた。演劇集団という範囲を越え、劇団青い鳥を作ってきた女性達の生き方を表す作品

【TV放映】
青春の日本列島 テレビ東京 1977年
「シンデレラ」NHK舞台中継 1985年
演劇ランド 「さらば夏の思い出」 1991年
演劇ランド 「ガルボの帽子〜ある日せっせせっせとより〜」1992年
彼女たちの歳月「劇団青い鳥の幸福探し」NHK 1998年

【ラジオ】
FM東京 サントリーサウンドマーケット 1987年
笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ「なんでもかんでも自慢「30周年自慢」2004年

【その他】
平成22年度林野庁森林づくり事業 小中学生のための森の演劇「森の秘密はナンジャモンジャ」創作。
演劇という表現を通して、子どもたちが楽しく森に近づくことをテーマとする。